ナミ・コンクールレポート

56日~11日まで、韓国ソウルとナミ島で行われた、ナミコンクール授賞式と受賞者参加イベントに行ってきました。

ナミ国際絵本イラストレーションコンクール と書けばおよその内容を表せるのかなと思いますが、プロ・アマ問わずどの国からでも応募できる子どもの本のイラストレーションのコンペで、2年に1回の開催。今回が4回目です。
「くろいの」の原画ができた時にタイミングが良かったこともあり、エントリーしました。

まず入選の連絡が来て、今回は98カ国1844人の応募があった中の106人の中に選ばれたとのこと。それから出力(私は銅版画の刷り)を送り、2ヶ月後にパープルアイランド賞への入賞を知らせるEメールが届きました。寡作な私にとっては受賞そのものが滅多にないことでしたので、なにはともあれ、大喜び!!

ナミコンクールの賞は4つあります。グランプリ、ゴールデンアイランド(2名)、グリーンアイランド(5名)、そしてパープルアイランド(10名)。
授賞式参加のための交通費が出るのはグリーンアイランドまで。
それで私は授賞式は「タイミングが合えば」行きたいな、くらいに思っていたのですが、事務局から招待メールが来て考えが変わりました。約1週間の日程で、宿泊費食費はナミ持ちという内容だったからです。以前参加したシャルジャでの展覧会で、招待作家同士の交流がとても良かったことが蘇り、思い切ってフル参加することに。
友人の同行がOKだったので韓国で「くろいの」を翻訳出版予定の作家・翻訳家でもある金貞淑さんに一緒に参加してもらいました。

金さん
いつもお世話になっている金貞淑さん。「ねえ だっこして」の韓国版テキストと出版も。

ソウルに着いて、まずは金さんと合流。翌朝ホテルで具体的な旅程が渡されました(!)。6日間の日程のうち最初と最後がソウル観光、中の4日間が実質的なイベント参加でした。展示はソウル(中心部のショッピング街やオフィス街と隣接した、ビルの中の大きなギャラリー)とナミ島の2箇所とのこと。


ソウルでの展覧会は「絵本NOW」というタイトルで、ナミコンクールの受賞者の作品に加え、国際アンデルセン賞作家と、2017年のBIB展(ブラティスラヴァ国際絵本原画展)受賞者の展示が組み合わさったものでした。2019年7月7日まで、開催されています!(サイトへのリンクが記事の下にあります)

アンドレ・レトリア
グランプリのアンドレ・レトリアさん。「戦争」という絵本。作家であるお父様の協力を得た作品。
かとうひろゆき
かとうひろゆきさんの「ミステリートレイン」鉄道会社のPRのために作られた絵本。そのプロジェクト自体もミステリアスで面白い!
デイル・ブランクナー
デイル・ブランクナーさん。若くて大変お話が上手で、物作りの話に共感する点が多かった。絵本は「もしもお隣さんが宇宙人だったら。。。」という内容で、いろんな国籍の人が住む南アフリカならではの視点だそう。
「なまけものの本」のなまけスペース。
ウルシュラ・ポルシンスカ
ウルシュラ・ポルシンスカさん。子供の頃おじさん夫婦に海に連れて行ってもらったんだけど、大人たちって遊びもしないでゴロゴロしている。あれは何を楽しんでいたのか?という謎を、大人になったウルシュラさんが子供だった自分に伝えるような、絵本なのだとか。
ロマーニャ・ロマナイシン
ロマーニャ・ロマナイシンさん。ヘミングウェイの「武器よさらば」の装丁。平和の象徴でもある日用品と、武器を”ヴィジュアルライム”(似たものをくっつける遊び)という手法で構成。ウクライナは数年前に空爆を経験している。その頃に「ふつうの日常」が大事なんだと改めて気付いたとのこと。
アンドリ・レシフ
アンドリ・レシフさん、ロマーニャさんと夫婦で、アグラフカ・スタジオというユニットで活動している。今回は個人作品でそれぞれ入賞!経歴をみると、2010年以降、ボローニャラガッツィなどの賞の常連さん。「絵本NOW」でも、2017年のBIB金碑作家(ユニットで受賞)の展示もあった。
マルコス・ガルディオラ
マルコス・ガルディオラさん。インドのタラブックスで2回レジデンスを経験。この本は、左ページに元の顔、右ページにその人の希望をヴィジュアル化した絵が描かれている。ボッシュの絵などからインスピレーションを得て、「欲望=よいもの」として描いたら?と思ったそうです。
ヴェロニカ・ナクス
ヴェロニカ・ナクスさんの絵の写真が撮れなかった!右側の壁の奥。細かいエンボスを施した紙に鉛筆やコラージュで繊細な絵をつくっている。今回一番よくお話させてもらった方。向かって左は今回来られなかった、イランのヌーシン・サファクフさん。他にもソル・アンデュラーガさん(この方もラガッツィを取っている)とも話すことができた。

会場に着くとマジックが手渡され、受賞者それぞれが自分の作品が展示されている壁にドローイングやサインをしました。私も描いていると、通りがかりの人やツアーの参加者(受賞者と審査員の他に、過去の審査員や、IBBYの各国の代表やBIBの委員長が参加していました。後半に判明)が「いい作品ね!」「受賞おめでとう!」と声をかけてくれて嬉しかったです。また、小学1年生くらいの女の子が、「くろいのってなんですか?」と質問をしてくれたのもとても可愛かった!

散々迷って、下の方に描きます!写真は金さん撮影。
くろいのを描いています。
壁が完成しました。

会場では一般の方向けのサイン会がありました。総勢12名の作家が集合!
たくさんの親子連れや絵本ファンらしき方々が来て、私も時間いっぱいまで書かせてもらいました。サイン帳や紙もOKだったので、紙片のお客さまには「くろいの」のポストカードを進呈しました。

受賞者ずらり。(写っていない人が3人います)
サイン会
手前から、ウルシュラさん、ヴェロニカさん、イゴール・オレイニコフさん(2018年アンデルセン賞画家賞受賞)、グリーンアイランド賞のキム・ジヨンさん、私
サイン会
手前はビクトリア・フォーミュラさん。ロシアでも第一線で活躍している人気作家だそうです。クラシックな画風なのに、コミック風のグッズも作っていてお茶目。
こんなカタログもあります。
絵本コーナー
絵本の展示コーナー。かわいい!「ねえだっこして」の韓国語版がありました。

同じ日に行われたレクチャーは、審査員2名が司会となり、受賞者3名の話を聞くという内容でした。受賞者がグランプリのアンドレ・レトリア(André Letria)さん(ポルトガル)、グリーンアイランド賞のロマーニャ・ロマナイシン(Romana Romanyshyn)さん(ウクライナ)、同じくグリーンアイランド賞のデイル・ブランクナーさん(Dale Blanknaar)さん(南アフリカ)。聞き役の審査員はピエト・グロブレ(Piet Grobler)さん(南アフリカ)、クラース・ヴェープランク(Klaas Verplancke)さん(ベルギー)。とても興味深い内容だったのですが、また改めて書けたらと思います。一つだけ書くと、「コンピューターを使いこなしてどのように製作しているか」という話題が今時だなあと思いました。

トークセッション
3人の絵本制作についてのお話。編集者と戦うクリエイターマインドについて(笑)。戦争や歴史を扱う時の気持ち。専門的な内容が続くなか、「仕事中に煮詰まった時、あなたはどうしますか?」という質問が出て和みました。

 

 

ジップラインの乗り場にて

 

ソウルで2日間滞在した後、ナミ島に移動しました。ソウルから1時間半ほど観光バスでの移動。バスでは、金さんと相談して、あえて他の受賞者や立場の違う方とそれぞれ隣り合わせに座ろう!ということに(笑)おかげで移動中も貴重な交流の時間になりました。
ナミ島への船着場では、なぜかジップラインを勧められました。おもてなしですね。一度小さな無人島にジップラインで到着してそこから結局船に乗りましたが、そんな細かなイベント中も待ち時間があったりして、ささやかな交流のきっかけとなりました。

 

 

屋外パネル
入選者の作品とプロフィールがデザインされた屋外パネル。結構長期に展示されるらしい。


さてナミ島ではまずお昼を食べ、それから展示場所に移動。見つけたのは、屋外に設置されたパネルでした。入選者の作品が美しくデザインされていました。子どもの遊具のすぐ側で、遊びながら見られるような場所です。もちろん、親も見られるでしょう。なんとも、ナイスアイデア!(お金はかかりますけど!)

入選者
入賞者のオブジェ。絵をいい感じに加工してくれています。
ドローイング
ここでも何を描こうか迷い、絵の中になかった椅子を描きました。

入賞者たちのオブジェは、大きな本の形をしていました。ここでもペンを渡されてドローイング。

さてさらにその翌日が、授賞式本番でした。
昼食のレストランで、ナミコンクールの発起人(?)の康禹鉉さんに会いました。康さんは、ナミ島を「絵本の島」にした張本人なのです。今は次なるプロジェクトとしてチェジュ島を手がけているそうです。(その康さんと、金さんが古いパパ友繋がりだったそうで!不思議なご縁だなあと思いました。)

地図
ナミブックフェスティバルのイベント案内地図。韓国やデンマークの子供むけパフォーマーが、複合的なパフォーマンスを繰り広げていた模様。こちらは5月末まででした。アンデルセンにまつわる美術館や、2017年のナミコンクール受賞作品も展示されていて、日程中に全部を見られませんでした。また見に行きたいな〜。

 

ナミコンクールの授賞式は、実は、ナミ島でその日始まる「ナミブックフェスティバル」のオープニングイベントの一つでもありました。近年、国際アンデルセン賞のスポンサーにもなったナミ島(自治体ではなく、私企業)で、デンマークと韓国の友好も兼ねて、子どもの本のお祭りを開いているのです!デンマーク大使も来ていました。

授賞式の開幕
授賞式
右から、康禹鉉さん、審査員長のロジャー・メロさん、審査員のピエト・グロブレさん、私。
グランプリのアンドレ・レトリアさんから、受賞メッセージ
集合写真
韓国の帽子と扇子で記念撮影。

授賞式は皆本当にうれしそうで、緊張しながらも、終始ニコニコしていました。いただいた盾が、陶器製で重くて、写真映えするように持ち直すのに、みんな一苦労していましたが(笑)

餅きり
リボンカットならぬ、餅カットのセレモニー。この餅、けっこう硬いんですけど、みんなで手でちぎり、それを食べるんです。私の右から順にかとうひろゆきさんの奥様、かとうさん、金さん

 

授賞式が終わってホッとして、恒例の餅切りセレモニーに参加したあと、夕食はガーデンパーティー。その頃には私も色々な方に挨拶していたので、ようやく一緒に和んで、おしゃべりできました。でも、私は翌日の飛行機の時間があって、その夜にはソウルに帰らなければなりませんでした。
みなさんに一通りお別れの挨拶をして、名残惜しくも夜の船でソウルへ!

ソウルのホテルではあとは帰るだけとなった金さんと私は、深夜まで女子会。
旅を満喫致しました。
それから、記事内には触れることができませんでしたが、滞在中、審査員の広松由希子さんからも色々なお話を伺い、ほぼ初めてのコンペ受賞の日程中でしたので、お世話にもなりとても心強かったです。
韓国のスタッフもみな真面目で親切で、とても良い印象をもって帰ることができました。

 

ソウルでの展覧会は7月7日まで開催中です。こちらにイベントの映像なども掲載されています。
https://www.facebook.com/picturebooknow/

https://picturebooknow.modoo.at/?link=7885ohp6

ナミコンクールのホームページ(応募要項など)
http://www.namiconcours.com/main.php

ソウル展でもらったカタログ(受賞者のみ載っています)と、グッズ。
賞状をもらうの、数十年振りです。盾が素敵なのが嬉しかったです。

丸善丸の内本店 児童書売り場での原画展終了しました!

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原画展が始まってすぐ、展示をチェックに行きました。打ち合わせ通りにやってくれていてホッとしました!(当たり前か…。)
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ビーズクッションでできたくろいのが座っていました。
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「くろいの」の切り抜きがかわいい。
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既刊本もたくさん、置いてくれました!

丸善丸の内本店での、「くろいの」原画展終了しました!お立ち寄りくださったみなさま、ありがとうございました。
こちらの売り場は、カリスマ児童書書店員のKさん率いるチーム。ちょっとこだわりのある書店員さんたちが、「私たち、売るよ!」と爽やかに、しかし力強く言ってくれる。そんな売り場かな。。 などと勝手に思っています(笑)

 

原画展の前にKさんに会いたくて、3月末に偕成社と共に売り場のスタッフさんとの打ち合わせをし、そのあと夕ご飯を食べに行くことになりました。現場の話を伺う貴重な機会でした。
それから、翌日にはKさんがブックハウスカフェに行くということで、私も行くことに(笑)以前に「ポポタムでの個展のDMを、置かせてください!」と電話でお願いしたのですが、そのブックハウスさんに、やっとお会いしてご挨拶もでき、ランチまでご一緒することになり、なんだか不思議な2日間でした。でも、こういう時間がやっぱり必要なんだなあと思います。

 

ぷわぷわ新聞のこと。

今回の原画展では会場に行けないので、何かスペシャルなものを、と思い、
こんな手作りのフリーペーパーを作りました。楽譜の読める方は、「おしいれのうた」歌ってみて下さいね。オリジナル音源をまだ、準備できていないのが残念ですが、よいのが録れたらアップしたいです。。

ぷわぷわ新聞。以前にも、情報だけ載せたチラシとして配ったことが。
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楽譜と歌詞を書いてみました。「おしいれのうた」はトークイベントで歌っています。
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ペン画(Hi-tec)で書き下ろしました♪

ギャラリーカフェ・飛ぶ魚 田中清代展2018のご報告

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作家トークイベントにて。たくさんの地元の方や、我が家の友人や家族が来てくれました。
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みかん畑と海がみえる、素晴らしい眺めのテラスでくつろぐことができます。

<2018年11月2日〜12月8日湯河原・真鶴アート散歩参加企画 田中清代展>
ギャラリーカフェ 飛ぶ魚にて、「くろいの」と「トマトさん」の絵を展示する個展をさせていただきました。湯河原は、子供の本が好きな人がいっぱい。読み聞かせをしている方、絵本の図書館を自宅で開いて、解放している方など、長年児童書と付き合って来たお客様と会えてとても嬉しかったです。
展覧会会期の初めに私のトークを聞いて、本を買ってくださったみなさん。再び立ち寄っては、「早速、幼稚園や小学校で『くろいの』読みましたよ!」と何人もの方が報告をしてくださいました。こどもたちの反応がとても良かったそうです。おかげさまで、「くろいの」がにわかに、「湯河原で人気の絵本」となりました。本当にたくさんの方が本を手にしてくださいました。
子供づれのお客様が多く、ちいさな子達がギャラリー内で自由に遊んでいられるのも、ここならではです。

ちょうどこの時期、湯河原・真鶴アート散歩が開催中でしたので、私も他の展示会場を訪ねていくことができ、いろんな方のお宅を拝見したり、陶芸や木工のお仕事の様子を伺ったりすることができました。毎週、飛ぶ魚に通うのがとても楽しみでした。
湯河原あたりは東京にも出やすいせいか、作家さんの住む密度も、作家さんの世代も、私の住む伊豆高原とはまた違うような気がしました。
ところでこの、毎年秋に開催される「アート散歩」、飛ぶ魚の作田さん、丹さんが伊豆高原のアートフェスティバルを参考に作ったそうです。すごいバイタリティだと思います。
「飛ぶ魚」は年に数回、絵本の原画展を中心に、年間を通して展覧会を開催しています。展示作品のセレクトが良く見応えがあります。カフェからの眺めがとても気持ち良く、コーヒーが美味しい。また遊びにいきたくなる場所です。

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展示風景。

 

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本棚には絵本がいっぱい!小上がりでは、子供達がおもちゃで遊ぶこともできます。
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小作品たちと、「トマトさん」原画の銅版画による複製画。人形は偕成社の営業部のお母さんが作ってくれたもの。
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サイン本やポストカードも販売しました!
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地元のTV局の取材があるというので楽しみにしていたら、現れたのはお友達のパパ友でした。親子でカメラを覗く撮影隊と、ヤラセを演じる子供達(笑)
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飛ぶ魚恒例、作家を囲んだディナー。以前、さとうあやさんの個展のときに参加させていただいたこともあります。

 

ポポタム原画展のご報告

2018
ポポタム個展ご報告♪

10月、ポポタムでの「くろいの 田中清代新作絵本原画展」にお越しくださった皆様、改めましてありがとうございました!

小さな銅版画の原画、ポポタムの壁にぴったりと収まり、ゆっくり見ていただけたかなと思います。
今回は、額のガラスを通さずに見る銅版画の魅力に触れてもらいたかったので、紙挟みにエディションを挟んで見てもらう、ということをしてみました。

8年ぶりということもあり、皆さんに来ていただけるかなあ。。という不安もあったのですが、まるでそんな時間など経過していないかのように、訪れてくださった方々との再会がとても嬉しかったです。
また、子どもの頃にしか交流していなかった従兄弟が大活躍のイラストレーターとなって現れたり(鈴木昌吉さんありがとう!)、SNSで最近繋がった読者の方とお会いできたり。

トークイベントでは、「くろいの」制作のお話に続いて、「おしいれのうた」などのオリジナル曲を歌わせて頂きました。以前バンド「おばけ」で作った曲ばかりだったので、バンドを一緒にやっていたミュージシャンの植村昌之さん(現在”ママクリオ”という素敵なバンドのメンバーで、緩い絵柄が魅力の画家でもあります)が見に来てくれ、緊張しました(笑)
「おしいれのうた」は、子どもの頃の押入れの思い出にまつわる事柄を歌った曲です。絵本「くろいの」の着想とシンクロしている部分が多いので、今後も原画展などでお披露目していこうと思っています。

絵本の発売直前(発売は1011日で、5日)にスタートした原画展で、会場では先行販売をしました。会期中全部で195冊くらい、これは今までの原画展では最多記録でした!たくさん、サインを書かせていただきました~!

イベント前の会場の様子
展覧会風景
本とポストカード、小作品
ウクレレで「おしいれのうた」を歌いました。

ここからは余談ですが、Special Thanks 🙂

「くろいの」の担当編集者、広松健児さん。私のデビュー前から作品を見てくださっている方ですので、苦節22年?というところです(^^; 「くろいの」のキャラクターをつくるきっかけは、広松さんに学生時代のスケッチを見せたところから始まっています。淡々と、じっくりと作品制作を後押しして下さいました。

それから、ポポタムの大林えり子さん。2008年〜2010年頃のブルーブックグループ展で色々とお世話になり、展示されるアーティストのテイスト、お店としての姿勢に共感して今回お願いしたところ、企画展として下さいました!展覧会のサポートも小気味よく!

最後に夫・いわいとしおです。ポポタムでの展示レイアウト、紙挟みバインダーの制作、くろいの人形の制作、ポストカード制作などなど、、、大活躍! トークイベントでも司会兼、色々な話をしてくれました。

皆様本当にありがとうございました。

田中清代展〜飛ぶ魚にて

「くろいの」原画展第2弾は、飛ぶ魚 です!
オーナー様はもと、福音館書店「こどものとも」の編集長だった方。にしむらあつこさんの「ホネホネさん」シリーズなどの担当をされた方です。私の担当編集者は別でしたが、「みずたまのチワワ」「みつこととかげ」「トマトさん」の制作時に、編集部内でお世話になりました!

今回は、「くろいの」原画に加えて、「トマトさん」の銅版画による複製原画(もう一枚、刷って彩色したものです!)や、2001年ごろに制作した懐かしの「くろいの」銅版画なども展示します。
本の販売も致します。

また湯河原、真鶴地域にて、11月は湯河原真鶴アート散歩というイベントを開催中です。他のギャラリーも入場無料♪ ぜひ何箇所か、見てみてください。

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田中清代展
11月2日(金)〜12月8日(土)
金曜日、土曜日のみ開催
AM11:30~PM 5:00

◯田中清代イベント
11月3日(土)
PM2:00~トーク会、茶話会、サイン会 (会費1000円、要予約)
PM5:30~ 夕食会(会費2000円、要予約)
11月3日はカフェギャラリーはおやすみです。

◯よみきかせ<飛ぶ魚絵本の会>
11月17日(土)AM10:30~11:00(要予約、会費無料)
対象:絵本の好きな子どもたち

ご予約先
e-mail: tobusakana7702@gmail.com
tel/fax 0465-46-7702

ギャラリー・カフェ 飛ぶ魚
259-0312 神奈川県足柄下郡湯河原町吉浜2000-12
https://tobusakana.jimdo.com/

田中清代 個展情報まとめ

くろいの
田中清代 新作絵本原画展

2018年10月5日(金)~10月14日(日)

営業時間:平日 13:00~20:00
土日祝 13:00~19:00
(最終日は17:00まで)

休業日/水・木 


10月11日に刊行される「くろいの」(偕成社)の銅版画による絵本原画を展示する他、原画と同じ版による版画エディションや小品、ポストカード等を販売します。
田中清代による繊細で温かなモノクロームの世界。
「くろいの」は書店に先駆けて先行販売となります!


作家在廊予定:

13日は15時30分頃~19時
14日は13時〜17時

6日(土)17:00~18:00 作家トーク&ウクレレミニコンサート (無料)

会場:

ブックギャラリー ポポタム


171-0021
東京都豊島区西池袋2-15-17
03-5952-0114(電話のみ)
メール: popotame@kiwi.ne.jp 
URL:   http://popotame.net
***

SNSでも情報発信中です!

facebookの田中清代ページ

ツイッター

 

「好書好日」にインタビュー記事が掲載されました。

朝日新聞社の「好書好日」という「本」がテーマのサイトの、「えほん新定番」というコーナー内に、私のインタビュー記事が掲載されました。

あなたみたいな人が、ここにもいるよ

田中清代さん「トマトさん」

定番絵本といえば、60年代以前の古いものが多く残っている今日。
新しい世代の作家が描いた「新定番」を紹介していくという企画だそうです。
なかなか、切り込んだお話を聞き出してくれまして、いいインタビューになっています!写真も良いですよ。

インク練り

「くろいの」制作の様子を振り返ってみたいと思います。

2018年の3月ごろ。インク練りをしました。私の絵は銅版画としては線が軽めなので、黒の強い濃いインクで刷らないと、全体が薄くなってしまいます。
実は、大学での恩師、深澤幸雄さんのオリジナルインクを使って出来上がった私の画風。卒業後しばらくしてインクのストックがなくなった時に、市販のインクでは同じにならない!ということに気がつきました。(遅いですね!)

一時はそれでも良いか、と思いましたが、やはり「深澤インク」を使って原点に戻ろう、と思ったのが、2009年出版の「うおいちば」の原画制作のとき。市販のインクだと、さらっと綺麗に刷れてしまうのが、深澤インクだと線が太く、にじみが強いんです。この、もっさりした線の感じがやっぱり好き。ということで、今回も作り置きが切れたので、原画制作で忙しくなる前にインクを練りました。

インク練りの写真
お菓子の缶をウオーマー(中に電熱器が入っている)の上に乗せて使います。

顔料の粉を使うので、結構周りが汚れます。手袋とマスクで重装備。
ウオーマーの上の缶に、材料を入れてひたすら混ぜるだけ!滑らかになるまで、20分くらい混ぜました。

インク練りの材料
使う材料は、「ダイヤモンドブラック」という顔料、オフセット用の墨、銅版画インク。写っている缶は墨の方です。
インクの写真
ひたすら混ぜます!

出来上がったら、使用済みの版画インクの缶に詰め、蓋をする前に表面にトレーシングペーパーをラップ。(普通のラップよりトレペの方がなぜか持ちがよい。油が染み込むからかも。)食品用の脱気袋にしまい、道具をきれいにして作業完了です。

インクは空気(酸素)と反応して固まります。汚れたものをそのままにしておくと、数日後にはインクが固化して落ちなくなってしまいます。片付け、掃除は大切な作業過程なのです!

インクができて一安心。インクが少なくて余分を乗せられないと、版に傷がついてしまったり、いろいろと都合が悪いのです。これで心置き無く刷れるようになりました。
3月の時点では、一通りO.K.レベルまで版を作ってありましたが、仕上げと本番の刷りはこれから、というところでした。

「くろいの」校正の最終チェック

10月に刊行される「くろいの」の校正作業が一段落しました。印刷会社のプリンティングディレクターさんと、2度に渡り綿密な打ち合わせと指定を積み重ねた結果、満足のいく校正を出していただくことが出来ました。次はいよいよ、印刷・製本です。
この本の校正は、最初AMスクリーンで進めていたものを途中からFMに変更。スケジュールが厳しかったにも関わらず、柔軟に対応し、きっちり指定を反映してくださっている印刷会社さん、プリンティングディレクターさんには本当に感謝です。
今日は編集者さんと二人で最終チェック。大きな問題もなく、今のところですが、ホッと一安心です。

前回の打ち合わせでは、朝一で始めたのに午後1時までかかってしまうなど、腹ペコ作業の多かった「くろいの」。
今回は12時きっかりに終わって少しお茶を飲む余裕もありました。ああ、良かった……。(笑)

 

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熱海のカフェにて。左手前側が原画です。
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前回の校正と今回のものを見比べています。

「くろいの」原画制作終了〜

……という記事をもっと早く書きたかったんです!
締め切りが6月末でしたのに、結局全ての絵を渡せたのは、7月も半ばでした。私にしては、上々の守り具合なんですが(苦笑)
今回は、「1週間でも遅れたら、個展に本が間に合いません」と言われておりました。そんなことで、原画を渡した後の校正を今みんなできつきつのスケジュールで頑張るはめになってしまい……、校了目前にしてようやくブログ更新と相成りました。毎度のことながら、申し訳ないです。

原画を渡す前に、机に並べて写真を撮ってみました。アトリエの様子も見られますでしょうか。
個展にむけて、制作の様子などもアップしていきたいと思います!

原画を机いっぱいに並べたところ。
窓辺にプレス機があります。
編集者さんと「黒いページ」と読んでいる中盤のシーン。